わたしがFBでシェアした記事の真相

5月25日(深夜12時過ぎ)に、わたしはあるブログ記事をシェアしました。
そのブログの内容は――。

朝日新聞出版が発行した「福島の子どもたちからの手紙」のなかに、改ざんされた箇所がある、というもの。
具体的には、実際に福島の子どもが書いた手紙には、

<原文>
「わたしは、ふつうの子どもを産めますか?
何さいまで生きられますか」

とあるのに、

<朝日新聞出版書籍>
「わたしは、
何さいまで生きられますか」

となっている。
そのブログ記事を読んで、わたしは「朝日新聞もやってくれるなあ」とコメントをつけてシェアしました。

ある人(昔、ともに企業ピーアールの取材ライターをやってた男性)がすぐにコメントを。
「このリンク先は、信用のおける方ですか?」

あらら、どないしまひょ。
そのブログ記事は、シェアをシェア、つまり「またシェア」したものであり、ブログ主は、既知の人ではありません。
「写真があったから鵜呑みにしたけど……写真の加工なんていくらでもできるしなあ」
と改めて思い始める。確かに……天下の朝日が、とは言いたくないけれど、十分に社会的信用のあるメディアがすぐばれるような改ざんなんてするものだろうか……。

というわけで、自分自身で確かめてみることにしました。

DSC00679-1
これが福島の子どもたちの手紙が掲載された 「アエラ」2011年9月5日号。
麻生久美子がにっこり。男の人って好きらしいですね、こういうタイプ。
ま、今はいいか。
M区の図書館、昨日ネットで予約したらもう今日受け取れました。

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さまざまな子どもの手紙が掲載されています。
この特集の大見出しがなんと――「ふつうの子ども産めますか」というもの。

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写真はすべて、わたしが撮ったもの。ブツ撮りはむずかしい。ご勘弁を。
くだんのブログ記事が問題にしているのは、黄色い部分です。

そしてアマゾンから、朝日新聞出版の「福島の子どもたちからの手紙」を取り寄せました。
これも昨日のうちに到着。
DSC00675-1
尾木ママが帯にメッセージを書いてます。
この本、1300円もしたじょー。

 

DSC00676-1
同じ手紙は17ページにありました。

問題の箇所を拡大してみます。

<アエラ>

DSC00682-1-3

 

 

<朝日新聞出版書籍>

DSC00676-1-2

同じ筆跡であることは明白です。
『ふつうの子供を産めますか?』
という箇所が、朝日新聞出版書籍では、すっぽり抜けています。

この書籍で扱われている手紙の原文は、人名や地名などあらかじめマスキングテープで隠されています(どの時点で誰が?ってところまではわかりません)。
でもこの箇所は、隠してあることも示されず、ただすっぽりと抜けているのです。

だいたい、
「わたしは、」
ってところで改行するのは不自然ですよね。
あとに続く文章を読むと、改行箇所は適切です。
文章の途中で改行しているのは、この箇所だけです。

この書籍のなかで、アエラの特集記事を書いた記者が、実名で文章を寄せていますが、それは子どもたちのその後をレポートしたもので、「ふつうの子供を産めますか?」をカットしたことについては触れていません。
一読した時点では、どこにも言い訳は書いてありません。

ここからはわたしの推測です。
「ふつうの子供を産めますか?」という言葉をカットしたのは、クレームに対する自己規制でしょう。
アエラが出た時点で、なんらかのクレームがあったのかもしれません。

しかしこの手紙を書いた小学校五年生の女の子の、素朴かつ深刻な「ふつうの子供を産めますか?」という疑問を、なぜ編集部は守ってやろうとしなかったのか。
クレームがあったのなら、ちゃんと向き合えばいいでしょう。
朝日新聞に就職するかしこい頭があるなら、女の子の代弁ぐらいできるだろうに、と思います。
しかも、ずさんな改ざん。読者への畏れってものがないのだろうか?

事なかれ主義。
近年、クレームに対するメディアの自己規制はエスカレートしています。
報道や表現を守ろうとする信念もへったくれもない。
みんなみんな、保身です。

この手紙を書いた女の子が、傷ついてなければいいけれど……と心配でなりません。
編集部は、本人に対してどういう説明をしているのか?

改ざん箇所を見つけたからと言って、この「福島の子どもたちからの手紙」を全否定する意図はありません。
一冊の本が生まれるまでどんなに大変か、身をもって知っているので、福島の子どもたちの言葉がこうして形になってよかった、と思います。
わたしが編集者なら、5年後10年後にこの子どもたちを取材して続編を出したいな。

今回、安易なシェアをしたことについては、大いに反省しています。
改めてこのブログ記事を読むと、感情先行で客観性にとぼしい。
「アエラの2011年9月5日号をお持ちの方、ご連絡いただけませんか」
だって。自分でウラをとれっちゅうに。
代わりにヒガシが調べました、はい。

フェイスブックのシェアは、有効活用もできるいい方法だと思いますので、犬や猫の迷子情報や里親募集は、がんがんシェアしていこうと思っています。
以上。

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