マルちゃん

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昨夜の迎え火。
仏さんのチェックインが無事すんだ……。

庭がさみしい。
外飼い吠え吠えの雑種、マルちゃんがいない。
タクシーを降りて門扉を開けるところから、いつもなら、歓迎の「吠え吠え」が聞こえてくるのだけれど。
マルちゃんの声は、太く大きく、そして長くつづく。ワンブロック過ぎても背中に聞こえてくるほど。(よくご近所から苦情が出なかったものだ)
自分の五感がそれをしっかり覚えてて、「無音」であることに違和感がある。
今朝もニッキーと散歩に出ようと玄関を出ると……無音。
ここはほら、「二人してどこ行くんだよう」の吠え吠えだろうが、マルちゃん。

それにしても、マルちゃん、よう吠えてたなあ。
親戚のおじさんが思わず、「こちらの名犬はよう吠えますなあ」と言ってたっけ。
「名犬」という皮肉ともユーモアともつかない単語をとっさに採用したこのおじさんのセンスに、ちょっと感心した瞬間だった。
マルちゃんこそ……おじさんの才能を引き出した「吠え吠え犬」だったのである。
去年の夏は、その吠え吠えの声も回数が少なかった。
真夏の太陽のもと、乾いた土の上で、はーはーと大きく息をしてたっけ。
犬小屋に入ればましなんじゃないかと思うが、犬って不思議だ。

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マルちゃんの犬小屋があった場所。

「同じ空間にいるっていう気配がいいのよねえ」
と犬飼の友だちが言っていた。あれ以来、折に触れ、わたしのなかで、「気配」ってことばがリフレインされる。
庭にはまだ気配が残っている。
ひょこっとマルちゃんが顔を出しそうな気配が……。

もう吠え吠えに悩まされることはない。
でも庭が……とても……さみしい。

マルちゃん” への3件のフィードバック

  1. お父様、無事チェックインされたのですね。きっとマルチャンも一緒だったのでしょう。チェックアウトの火で無事お見送りされますように。我が家は東京なので、7月に終わりました。

  2. マルちゃんは、去年の夏の終わりに逝きました。
    そうそう、拍子抜けってやつです。
    素朴な顔した、ザ雑種でした。
    名犬とはほど遠いご面相だったので、おじさんの発言がきわだったんです(笑)。

  3. マルちゃん天国へ行ってしもたんでっか。
    可哀そうに・・・
    私らには鳴き声のうるさい犬は迷惑なだけですが
    その気配を愛おしむ人もおるんですなあ。
    確かに人間でもウルサ型の嫌われ者がいますが
    それが突然、何かの原因でいなくなって
    やれ清々したしたと思いきや
    その気配がなくなって妙に拍子抜けすると言うか
    心にポッカリ穴があいたような気持ちになることがありますな。
    迎え火の炎が何やら心にしみるようてす。

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