歌のうまい人

4月の某日。
中国語レッスンの後に、先生生徒計6人でカラオケボックスに出かけた。
「中国語の歌を流暢に歌おう」という課外授業なのだった。
最寄りの「エコー」には、「課題曲」のジャッキーチェンの歌が入っていなくて、それはとても残念だったのだが、それぞれ「自由選択曲」で盛り上がった。

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「夜来香」を歌うヒガシ。

何しろ学習だから、何度も同じ歌を歌う。
回を重ねるごとに、歌詞がメロディに追いついていくから、不思議なものだ。
来日20年の先生も、中国でのはやり歌を披露してくださる。
(どうやらこの日のために、リハーサルをなさったよう!)

我々リーベンレン(日本人)にとっては、やはり、テレサテンである。
「時の流れに身をまかせ」など一連のヒット曲を中国語で歌う。
はい、何回もリピート。

1994年母を連れて中国旅行をした時を思い出した。
北京のカラオケスナックでは、どのブースからもテレサテンの歌が聞こえてきていた。
日本語、北京語、広東語で。
我らがガイド青年は、八代亜紀を歌ってたな……あたしたちの知らない歌を。

課外授業は続く。
中国語の歌がつきたところで、「はい、何語でもよし!」と解禁宣言があって、そこで流れてきたのが、
「霧のサンフランシスコ」
であった。
英語で歌ったその方は、なかなかの節回しである。ちゃんと歌詞がメロディに乗っている。
「営業用ですよ、営業用」
と照れながらおっしゃる。
歌い込んでいるはずだな。
かつて●●省に勤務されてた頃、アメリカ出張の折、マイクを握って、この歌を披露したのだろう。
なんだか、その姿も浮かんできて、実に愉快だった。

エコーでは、何度か延長して2時間半でお開き。
その後の「反省会」は、餃子屋でした!
(ちなみに、このとき5人の生徒のうち2人がT大卒と判明。ヒガシの日頃の苦労がわかっていただけるでしょ?)
*T大は拓殖大学ではありません。

わたしは最近、BSでFOXTVをよく見ている。(現在無料)
「The Voice」は、「American Idol」に続くシンガーのオーディション番組で、ちょっと趣向が面白い。
4人の審査員は、まず出場者に背を向けて歌を聴く。
どうしても歌い手の顔を見たくなったら、ドン!とスイッチを押す。
すると椅子が回転して、歌い手とご対面。
双方の気持ちが合わさったところで、審査員がその出場者のコーチ役となる。

音声ザ·ヴォイス4大ミュージシャンが審査員兼コーチを務める全く新しい歌番組が初上陸!

それで決勝までいろんな演出があるのだが、省きますね。
出場者のバックグラウンド……父親が末期がんであるとか、子供の頃DVを受けていたとか……も語られるが、しつこくないのがいい。
とにかく歌で見せていくという番組作りだ。

最初のステージからして、みんな歌がうまい。
やはり本国ではカントリー&ウエスタンが一定の人気を得ているようで、くるんくるん声を裏返して歌う人が出てくると、観客は大盛り上がりだ。
とにかくみんなうまいのだが、「うまいだけの人」ってのがいる。
「あ、この人はダメだろうなあ」
と思いながら見ていると、それ相応の結果に終わることが多い。
「お、審査員と意見が合った」
とちょっと悦に入ったりする。

中国語の課外授業が楽しかったのは、「うますぎる人」がいなかったせいかも。
歌がうまい人は、自分がうまいことをよく知っていて、
「どうです、うまいでしょ」
と歌詞にないニュアンスを生んでしまうものだ。
そのニュアンスほど食えないものはない。
「営業用!」
って照れながら歌うその歌の方が、よほど心に届いてくる。

「あの人、うまいね」
とは最大の賛辞ではない。
「いいよね~」
としか言いようがないときが、歌に深く感動しているそのときだ。

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