ハモンドオルガン

昨夕は、昭和の頃からの友人と5時から飲み始め、3軒目にして、ジャズライブを聴きに、
BODY & SOUL since 1974
に出かけた。
そしてわたしは、生まれて初めて、ハモンドオルガンの音を生で聴いた。

ステージが近かったので、2ステの前に、オルガンの前に座ったプレーヤーの河合代介さんに思わず取材。
「これ、アメリカ製ですよね」
「ええ、ローレンス・ハモンドって人が、教会のパイプオルガンの音色を家庭でも楽しめるようにって、開発したんですよ。世界で初めての電子オルガンです」
ゴスペルやリズム&ブルースには、このハモンドオルガンの音色が効いている。プロコル・ハルムの「蒼い影」もイントロに使っている。
「アメリカのハモンドオルガンはつぶれて、今は日本で製造してるんですけど」
へえ。
アメリカのスピリットを日本が受け継いでいるのか。


わたしの連れは、「ハモンドオルガン」は一般名詞と思っていたようだ。
それじゃ、「セロテープ」や「マジック」や「味の素」と同じじゃないか。
……どれも例が古いな。
確かにわたし「たち」が子供の頃、電子オルガンのことをハモンドオルガンと呼んでいた。

あれよあれよという間に、ヤマハのエレクトーンが跋扈してきて、
「あたし、ピアノとエレクトーン習ってるの」
なんて風潮になった。
こっちが一般名詞化していったのだ。

初めてハモンドオルガンの音色を生で聴いて、それはエレクトーンとはまったくちがうものだった。
ジャズだからジャジーなのは当たり前として、大人の味がするというか、ソウルフルであった。
肉感的であった。

大好きなダニー・ハザウェイは、70年代初めのソウルシンガーだが、
彼の楽曲にはみなオルガンが使われている。
へへ、今聴きながら書いてますけどね。
やっぱりいいぞ、ハモンドオルガン。

もうひとつ思い出すのは、古今亭志ん朝が書いていた、林家三平のエピソード。
三平の独演会にゲストとして招かれた志ん朝、舞台の袖で、三平の高座を見ていた。
「(不肖の弟子に対して)お前はもう、そこでオルガンでも弾いてなさい。破門(ド)オルガン――」
志ん朝は、笑いが止まらなかったという。
わたしは、この話を何度も引っ張り出して、ひとりでレビューしているうちに、
高座の三平とともに、袖でくすくす笑っている志ん朝の姿さえも思い浮かべるようになった。
まるで自身がそこに立ち会ったかのように。

ハモンドオルガン。
いい夜になりました。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中