ポレポレ特派員便り  東走・北上1300キロ・出張帰りにひとっ走り

ポレポレ専属特派員北国1号さん(この人も無給)から、レポートが届きました!
みんな、あっちゃこっちゃ行けてええねえ。すねるデスク……。



<知床・相泊編>


 


知床半島の羅臼を抜けて北東へ伸びる海沿いの道を20キロほど走り、相泊(あいどまり)まで来ました。
「半島の西側を通る道路はここが終点」とガイドブックにあります。
舗装された道路の突端に、「危険! この先に道はありません」という手書きの標識が立っています。


・・・でもね、その標識の向こうに草の生えた砂利道が続いていくんですよね。
ここで道路が断崖絶壁に行く手を阻まれて行き止まりだったりすると、もうちょっと別の旅情がわいてくるような気もするんですが、何となく中途半端だったかな。


相泊は、カモメの群れる小さな漁村です。目の前に、コンクリの岸壁に囲まれた小ぶりの漁港。後ろは、ネコのひたいほどの傾斜地に、家々が点々と海に向かって軒を低くしています。
浜のすぐそばには年季の入った番屋が、これまた点々と並んでいます。
漁港の岸壁のはるか沖合に、こんもりと横たわる長い島影(国後島)。


しばらく、ぼっーとしていたら、このあたりは、それでも自然に恵まれた場所だったんだろうな、という言葉がわいてきました。
目の前にしている風景のうしろに、ちらっと太古?の何もない景色が見えたような気がします。


知床半島は、その真ん中の背骨の部分を1500メートル級の山が4つか5つ連なる連峰の半島です。
そして、その山々はそのまま右と左の(西と東の)海に落ち込むので、海岸線の大半は切り立つ断崖。
平地や浜はごくわずかしかありません。


相泊は、そうした地形の中にあってゆるやかに凹んだ海岸線。
山へ続く傾斜もそれほどきつくありません。おそらく、舟を休めるにはここらがいいと、昔の人は考えて「溜まり」のような集落を作ってきたんでしょうね。
そんなことを思いました。



舗装道路の終わる少し手前に「日本最北東突端地」の看板を掲げた「熊の穴」という食堂。


「この海馬(トド)刺っていうのは、ここらでよく食べるの?」
「今は、あんまり食べないね。羅臼でも見たことないから、うちだけっかもね」と食堂のおばさん。


 出てきた海馬刺は、墨色に焼いた瓦煎餅のよう。生姜をのせ醤油につけて口に入れると、肉がやんわりと溶けてきます。
ほぼ無味無臭。
しかし、すぐに脂っこいぬめりのような食感がやってきます。トドの肉厚の脂身の多そうな黒々とした体形を思い出してしまいます。


「トドはさ、皮がこんなくらいあるんだから。脂肪はこんなだよね」と指で作ったサイズが、皮で2センチ、脂肪のほうは10センチくらいかな。
また、トドの体形を思い出してしまいます。


「このへんは、1年中観光客がくるの?」
「最近はさ、鳥のウオチングする人とか温泉に入りに来たとか、そんな人が多いね。昔は、バイクのライダーがたくさん来たんだけんど、知床縦貫道路が出来てから、みんなウトロのほうへ流れちゃったね。ほら、羅臼から山を越えるやつさ」
「えらい迷惑になっちゃったね。でも、そのうち流行りが変わっちゃって、何もないのが一番いいなんてことになるんじゃないの」
「かもしれないね。まぁ、のんびり構えているのが一番だね」


 このほか、ホッケの焼き魚とビール1本。


【つづく】

<デスクより>

 北国1号さん、旅情あふれるレポートありがとう(ひとことでまとめるな)。
 デスクのヒガシは、写真のなかのメニューに「焼き魚 開きほっけ1枚1280円」とあるのを見逃さなかったですよ。
 わたしがビールより先に注文するであろうひと皿ですね。……あ、やっぱり食べたんだ、1号さん。く~。

ポレポレ特派員便り  東走・北上1300キロ・出張帰りにひとっ走り” への1件のフィードバック

  1. とどと開きほっけ
    とどの刺身を口でモグモグさせている特派員さんの顔が目に浮かびます。明るい男だ!
    そこに、デスクのタエちゃんがいたら、原稿を読みながら、ビールを手酌でのみ、開きほっけを注文するでしょう
    5~6年前、下北沢の居酒屋で 開きホッケに感動して、何度もほっけを礼賛していた姿が忘れられません

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