経堂の丈ちゃん④

「丈ちゃんと二つのヤマト」

 

 あのー、丈ちゃんはタケちゃんと読みます。今更ですけど。
「丈ちゃんの一日を教えて?」
「店は8時に開けるね」
「8時に前掛けつけるんだ」
「いや、8時にはまだ前掛けつけない」
「?」
「店開けてから、顔洗って、朝飯食うの。米屋が8時に開けることもないんだけどさ、くせになっちゃって。前は子供たちが、仏さんにお線香あげてったから……」
これには、少々、説明を要する。
丈ちゃんは、お父さん、お兄さんとともに、金澤屋米店をもり立ててきた。
この店の創業者である明治40年生まれのお父さんは、今年98歳になる。しかし、丈ちゃんより2歳年上のお兄さんは、数年前、癌で亡くなった……。
お兄さんは、近所の子供たちをとてもかわいがっていたので、亡くなった後、登校時の子供たちが、金澤屋に立ち寄り、仏壇にお参りするようになったのだ、という。その子供たちも今はもう中学生になったが、丈ちゃんはその頃のくせで、8時に店を開けるようになったのだと。
いつ子供たちが立ち寄ってくれてもいいように、という思いがあるのかもしれない。丈ちゃんは、そんなことは一言も言わないけれど……。

 

 

 

店には、大事そうに子供たちに贈られた絵が飾ってあった。丈ちゃん自身に、子供はいない。
さて、丈ちゃんの朝食は意外にも、パンであった!
「お母ちゃん(奥さんのこと)が、リンゴとグレープフルーツを切っててくれる。それとバナナ。レーズン入りのロールパン2個、牛乳。南京豆と大豆」
というおしゃれーなメニューである。
「南京豆と大豆を食べるのは、力が出るから?」
「いや、しらねえ。習慣だよ」
ということである。
お米の配達は、愛車のホンダスーパーカブ90ccで。注文を受ければその日に届けにゆく。お得意さんには、定期的にこっちから電話をかけて注文をとる。経堂を離れてもなお、丈ちゃんからお米を買っている人も多い。配達の範囲は広いのだ。
「この頃は、共働きが多いっからよ、電話してもつかまらないことが多いんだよなあ」

 

 
<経堂の女性ファン垂涎の的、丈ちゃんのうなじ>

 

 丈ちゃんには、米屋以外の仕事もある。
「ヤマトに行く」
と丈ちゃんが言えば、その別の仕事を意味する(思わせぶり?)。
丈ちゃんは、クロネコヤマトのメール便の配達を受け持っているのだ。
まず、ヤマトの集配所に行って、メール便を受け取ってくる。
一日、200から300はあるメール便を店で仕分けして、それから配達に向かう。宮坂1丁目が丈ちゃんの担当であるが、町を知り尽くしている丈ちゃんは、仕分けのときにきっちりルート作りをする。
「ルートによって、時間のかかりようがぜんぜんちがうんだよ」
配達先には、エレベーターのないアパートだってある。雨の日も雪の日もある。日曜日以外、毎日の仕事だ。
丈ちゃんは、昭和12年生まれ今年69歳。
屈強のシックスナインだ!

 

 

 

働くという字は、人が動く、と書く。
おっと、金八先生みたいだぜ。
でも働き者という言葉は、丈ちゃんのためにあるなあ、とヒガシは身を引きしめて思うのだ。
一日の仕事を終えると、丈ちゃんはお母ちゃんと夕餉を囲む。その後に、
「ちょっと、ヤマト、行ってくるよ」
と丈ちゃんが言えば、これはまた、別の事柄を意味する(思わせぶりやて!)。
このヤマトは、行きつけの居酒屋「家満登」。経堂のタミフルさんが、コメントに書いているように、丈ちゃんはここの、焼酎お湯割り大コップ350円也を飲むのが常である。働き者のご褒美だ!
まあその後は、前にも書いたように、沖縄三姉妹の店とかいろいろ……。
やっぱり、屈強だあ。
そうそう、丈ちゃん。
記事を読んだ人が、「ほんとに三姉妹かどうか、あやしいもんだ」と言ってましたよ。叶姉妹の例もあることだし……。(つづく)

 

 

 
   

経堂の丈ちゃん④” への7件のフィードバック

  1. 銀座なみの経堂三姉妹
    5人で満席だけど、いつも二姉妹はいるので満足度は高い。銀座のスナックよりいいね。よそのスナックのママが閉店後、お客さんと来てくれる。経堂小学校の近くなのでタケちゃんの「出席率」はマアマアだそうだ。

  2. 経堂三姉妹②
    電話は03-3706-6273、HPはhttp://globalmedix.7gs.jp/sanshimai/です。

  3. 経堂三姉妹
    「三姉妹」の周辺情報ではなく、体験情報。姐御肌のアケミちゃん、気風のいいリッちゃん、沖縄の歌ではラジオだかTVの賞も取ったことのあるマチャミ。踊りも上手い。みんな美人。銀座でも赤坂でも結構遊んだが、経堂にこんなにいい店があるなんて、まさに「灯台下暗し」ですな。狭いから電話してから行った方がいいよ。

  4. それもびっくり。
    そんな手作業で配送時間まで管理しているとは、、、。
    さすがヤマト。老舗ゆえのいたれりつくせり、ですね(@_@)
    た、確かにドラマの目撃者にはいいかも(笑)
    だって時間が正確だってこと、ですもんね。
    ドラマというか実際の捕り物でも証拠として良いのでは、、、。
    ↑よけいなお世話でしょうか?

    本当の三姉妹じゃなくても美人ならそれでいいんですよ!(笑)

  5. メール便のこと、もう少し
     一軒一軒配達する毎に、携帯電話みたいな手持ちの器械に、ピピッと入力するんですって。それで、何月何日何時何分に配達されたか、ヤマトが把握するのですね。
    「仕分けのときにまとめてやったら、全部おんなじ時間じゃないですかって言われてよ」
     と丈ちゃんが言ってました。
     正確を期するのは、もちろんいいことですけれど、配達する人は大変ですね。
     わたしも勉強になりました。
     サスペンスドラマの目撃者にメール便の配達の人が出てきたら、「お、ヒガシ、使ったな」と思ってください。
     ではnao様、またとおりすがってください。
     

  6. ヤマトがそうゆうシステムだったとは!
    こんにちわ!
    またまた見にきてしまいました。

    私たちの会社でもヤマトのメール便は利用しています!
    なにしろ、お客様に迅速に資料を届けないと、、、、
    なのですが、某サ○ワ急便のメール便は、なんとお届けまで一週間もかかるんですよ。
    (どうやら郵便局と手を組んでいるらしい、、、)
    それにくらべてヤマトの早い事ったら。
    発送から2日後にはもうお客様がご来店、、なんてことも。
    素晴らしい!と思っていたのですが、なぜ早いのかは不明でした。
    地域に密着した配送システムなんですね。
    わかりやすい!
    そしてたけちゃん(←すでに知り合い気分)みたいな人の手で配送されているのかー。
    だから早いんですねぇ。
    すごい。

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