経堂の丈ちゃん①

「丈ちゃんに会いに行こう!」 

経堂に住む友人を訪ねると、ついつい店をハシゴして、タクシーでご帰還となる。
カウンターで袖すりあう善男善女は、ほとんどが経堂の住人か、小田急線沿線に住む人だから、
「遠路はるばる……どうして経堂で?」
と私のことを不思議がり、
「どうしてでしょうねえ」
と私も首をかしげる。居心地がいい、としかいいようがない。
丈ちゃんと出会ったのは、そんなに昔の話ではない。友人が、「女性ファンの多い人なんだよ」と言って、丈ちゃんを飲み屋に呼び出してくれたのである。どんな美男子が現れるかと思っていたら、やってきたのはニコニコと血色のいい小柄なおじさんだった。
その日以来、経堂に行くと、「丈ちゃん呼ぼうよ」と私はえらそうに言い、そして丈ちゃんがニコニコとやってきてくれる。
経堂に長く住む、別の女友達にこのことを話すと、
「丈さんなら、知ってる! 一緒に飲んだことあるもん!」
と彼女は興奮気味に言い、わざわざ自分のケイタイの電話帳にある丈ちゃんの名を指し示すのだった。
ほんとにファンの多い人なのである、丈ちゃんは。
そんじゃあ、いっぺん、丈ちゃんのお店に行ってみようじゃないかないか、と私は、まだ陽の高いうちに、経堂の駅に降り立った……というのが今回のインタビューの始まりである。

丈ちゃんは、お米屋さんである。駅から経堂本通りを歩いて数分、「金沢屋」という看板が見えてきた。
ガラスサッシの店構え。トキオの山口君と城島君がごはんを推奨するポスターがでかでかと貼ってある。
まもなく、丈ちゃんが店の奥から現れた。
「やあ」
いつもの笑顔だ。そして、いつものキャップ。
いつもと違うのは、大きな前掛け。いいねえ、似合ってるねえ!
そこでさっそく下の一枚となった。

店の中はさほど広くはない。
私たちが昔から知ってるお米屋さんの広さ、と言えばいいだろうか。
極めてシンプルなレイアウト。
片側に大きな精米機があって、片側に紙袋に入った各地のお米がどんどんどんと積んである。紙袋と言っちゃ身もふたもないけれど。
「昔は、これ、俵で来てたんだよ」
と丈ちゃん。一つの袋が30キロだという。
「丈ちゃん、担げる?」
「当たり前だよ、担げるよ」
「じゃあ、ちょっと、担いでみて」
と撮ったのがこの写真。

丈ちゃん、いとも簡単にポーズを決めてくれた。
中学を卒業してすぐに、お父さんの元で働き始めたという丈ちゃん。
年季が入っているのだ(つづく)。

 
「丈ちゃんに精米してもらう」

「丈ちゃんの七つ道具」

「丈ちゃんと二つのヤマト」

「丈ちゃんと金澤屋」

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